宮廷・貴族の役職と呼び方|4分類・24語
「侯爵」「侍女」「殿下」は、同じ種類の言葉ではありません。爵位・仕事・家族の位置・呼びかけを分けると、宮廷キャラの立場と会話が決めやすくなります。西洋風ファンタジーの設定に使える24語と、当サイト独自の例をまとめました。
目次
まず4つの欄に分ける

| 分類 | 答える問い | 例 |
|---|---|---|
| 爵位 | どんな貴族の称号を持つ? | 侯爵・伯爵 |
| 役職 | 誰に仕え、何を担当する? | 侍女・親衛隊長 |
| 家族・継承 | 家の中でどんな位置にいる? | 当主・嫡男 |
| 敬称・呼びかけ | 相手をどう呼ぶ? | 陛下・殿下 |
「侯爵家の嫡男で、王子の副官を務める」のように、複数の欄を一人に組み合わせられます。爵位の高さと、職場の指揮命令関係は別に設定してください。
爵位の5語|順位は英国の参考例

英国の爵位には5段階があり、上から公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵という順です。この表はその日本語表記を参考にしています。ヨーロッパ全体やすべての時代で同じ制度とは限らず、架空世界の継承方法・領地・権限は別に決めます。王や皇帝を、この5段階の爵位に含める表ではありません。
| 宮廷の言葉 | 読み | 意味・設定への書き方 |
|---|---|---|
| 公爵 | こうしゃく | 英国の5段階の爵位では最上位。架空設定では領地や権限を別に書く。 |
| 侯爵 | こうしゃく | 英国の例では公爵に次ぐ爵位。公爵と同じ読みなので文字で区別する。 |
| 伯爵 | はくしゃく | 英国の例では第3位の爵位。軍や宮廷での役職とは別の欄にする。 |
| 子爵 | ししゃく | 英国の例では第4位の爵位。身分の称号だけで仕事内容は決まらない。 |
| 男爵 | だんしゃく | 英国の5段階では第5位。爵位の順位と人物の実力や財産は分けて設定する。 |
宮廷で働く役職の7語

ここでは一般的な語義を手がかりに、創作で担当を決めるための説明にしています。歴史上の制度では職掌や身分が異なります。「侍女だから必ず平民」「副官だから必ず戦闘員」といった条件は、名前だけから決まりません。
| 宮廷の言葉 | 読み | 意味・設定への書き方 |
|---|---|---|
| 侍女 | じじょ | 身分の高い人のそばに仕える女性。創作では衣装や身の回りの支度など担当を具体化する。 |
| 侍従 | じじゅう | 君主などのそばに仕える職。架空宮廷なら伝言や面会の取り次ぎなど職務を決める。 |
| 執事 | しつじ | 貴人の家などで事務や家事を扱う役。家政の管理と個人的な付き添いは担当を分けて書ける。 |
| 親衛隊長 | しんえいたいちょう | 君主などの身辺を守る隊の長として使う役職。護衛対象と指揮する範囲を書く。 |
| 副官 | ふくかん | 指揮官を補佐する職。創作では命令の伝達や予定の整理など補佐内容を足す。 |
| 宰相 | さいしょう | 君主を補佐し国政を担う高位の職として使う語。権限や他の大臣との関係は世界の制度で決める。 |
| 宮廷楽師 | きゅうていがくし | ここでは宮廷の演奏を担当する人物。儀式や宴など活動する場面と楽器を設定する。 |
家族と継承を表す6語
家の序列と爵位の保有者を分けます。嫡男は単に「男の子の中で年長」という説明にせず、正妻の子や家を継ぐ男子という歴史的な用法を踏まえ、この世界で誰が後継者かを明記します。血縁・年齢・継承資格が同じになるとは限りません。
| 宮廷の言葉 | 読み | 意味・設定への書き方 |
|---|---|---|
| 当主 | とうしゅ | 現在その家を代表する主人。爵位を持つ人と同一かどうかは設定で明記する。 |
| 嫡男 | ちゃくなん | 正妻の子や家を継ぐ男子という歴史的用法を持つ語。単なる長男と決めつけず継承資格を書く。 |
| 長男 | ちょうなん | 男子のきょうだいのうち最初に生まれた子。後継者に選ばれるかは別に決める。 |
| 次男 | じなん | 男子のきょうだいのうち二番目に生まれた子。兄の有無と本人の職務を分けて書く。 |
| 養子 | ようし | 親子関係を結んで迎えられた子。架空の制度で家や爵位を継げる条件を決める。 |
| 後継者 | こうけいしゃ | 役割や地位を次に継ぐ人物。血縁上の順番とは分けて指名や資格を書く。 |
敬称と呼びかけの6語
日本語で書く架空の宮廷での選択肢です。陛下・殿下が敬称であることは日本の皇室制度でも確認できますが、その制度を西洋の王室にそのまま当てはめる説明ではありません。実在国を舞台にする場合は、その国と時代の呼称を確認してください。
| 宮廷の言葉 | 読み | 意味・設定への書き方 |
|---|---|---|
| 陛下 | へいか | 君主などに用いる敬称。架空世界で国王や女王に使う場合は対象を設定する。 |
| 殿下 | でんか | 皇族や王族などに用いる敬称。架空世界で王子や王女に使う規則を決めておく。 |
| 閣下 | かっか | 高位の官職などに対する敬称。宰相や将軍の誰に使うかは世界の慣例として書く。 |
| 様 | さま | 相手への敬意を示す接尾語。名前や呼称につける場面と話す人との距離を決める。 |
| 殿 | どの | 名前や役職につける敬称。このページでは侍従殿など架空の職場での呼び方に使う。 |
| 家名+爵位 | かめいとしゃくい | このページの創作上の呼び方。アステル侯爵のように家名と称号を組み合わせる。英国では爵位名を使う例もあるため、実在国の呼称と同一視しない。 |
架空の宮廷を一つ作る
以下はすべて独自の架空設定です。リーネ王国では、君主を「陛下」、王族を「殿下」、貴族を「家名+爵位」で呼ぶ規則にしました。
- アステル侯爵:侯爵位を持つ当主。親衛隊長を兼ね、王宮の警護を指揮する。
- 侯爵の嫡男レオン:家の後継者に指定されているが、侯爵位はまだ持たない。王子の副官として予定と報告を整理する。
- 侍女ミラ:王女に仕え、衣装と私室の支度を担当する。警護は親衛隊へ引き継ぐ。
- 王子ユリス:王族として「殿下」と呼ばれる。ミラへの業務命令は担当の侍従を通す。
この例では、爵位のないレオンにも副官の職務上の権限があります。ただし、侯爵家を継ぐ立場だけで親衛隊を指揮できる設定にはしていません。
同じ人物でも、呼ぶ相手で会話が変わる

| 話す人 → 相手 | 独自の台詞例 | 使った欄 |
|---|---|---|
| 侍従 → 国王 | 「陛下、会議の支度が整いました」 | 敬称 |
| 副官 → 王子 | 「殿下、出発を一刻遅らせますか」 | 敬称 |
| 王子 → 侯爵 | 「アステル侯爵、警護の配置を聞かせてください」 | 家名+爵位 |
| 親衛隊員 → 同じ侯爵 | 「隊長、東門の確認が終わりました」 | 役職 |
英語のLord・Ladyを日本語の「殿下」と機械的に置き換えないようにします。英国議会の案内でも、爵位や相手によって書簡での呼び方が分かれています。
設定欄に書く4行
- 称号:伯爵家の次男。本人は爵位を持たず、兄が家の後継者に指定されている。
- 仕事:王女の侍従として面会の予定と伝言を取り次ぐ。
- 家族:家の次男。現時点では兄が後継者に指定されている。
- 呼び方:王女には「殿下」。部下からは業務中に「侍従殿」と呼ばれる、という架空の職場の慣例。
口調は敬語の言葉、相手への反応は性格を行動で書き分ける例で足せます。二人の関係と会話の始め方は関係性から作る導入文、役割と能力を分けるならファンタジー設定の組み立て方も使えます。
確認資料と、このページの範囲
英国の爵位順、陛下・殿下という敬称、嫡子・侍従・侍女・執事の語義を以下で確認しました。他の職名や家族の説明は、架空世界の設定に使うため当サイトで整理したものです。会話は書き下ろしました。公開キャラクターの設定文は転用していません。中華風後宮の太医・妃・朕などは制度と時代の確認が別に必要なため、この24語には含めません。
- UK Parliament「Baron」:英国の爵位の段階
- House of Lords Library「Customs and Traditions」:爵位の順序
- UK Parliament:爵位別の書簡の呼びかけ
- 宮内庁:日本の皇室制度での敬称
- 漢字ペディア「嫡子」・「嫡」
- 漢字ペディア「侍従」・「侍女」・「執事」